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 米村大滋郎(Vo.&Gt.)、大浦たすく(Gt.)、竹内義晴(Dr.)の3人からなるバンド SETUNACREWS(セツナクルーズ)。その名前には、「どこかせつなく・固定が観念の少ない・どこか前向き な」という意味の【切な く・ルーズ】と、 「共に瞬間を充実させようと旅する」【刹那・クルーズ】の意味が込められているという。

 バンドの結成は2009年の秋。その前に 活動していたバンドを脱退することになった米村が、以前から知合いだった大浦を誘ったのがきっかけ。そして自分を追い込むために、フルメ ンバーが揃う前に 初ライブを決めたという。といっても、まだ「結成」という大げさなものではなく、既に決まっていたライブのために、「ライブやるからドラ ム叩いてよ」とい う事で、竹内も集められた。幾つかのバンドをやっていた竹内もちょうどその時に活動が落ちついていた時期だったので、「じゃ、一回やって みようかな」とい う軽い感じで引き受けた。他のメンバーも同じようにして集められ、リハーサルを経て、11月に初ライブを行なった。「基本は今も変わらな いスタンスだけ ど、経験や時間を経て、やっぱり絆が違いますよね。求める深さも違いますよね。このチームだからこそ見える景色を見て、みんなで抱き合い たいんだ」と米村。

 「とりあえず」「いったんやってみよう」「味見しよう」というフレーズは、曲作りの場でもメンバーの間でよ く交わされる言葉だと いう。すべて の作詞作曲を手がけるのは米村だが、メンバー皆の意見を出し合って、あらゆる可能性を試していきながら、1曲1曲が形作られていく。

  ドラムの竹内も、その手法を楽しんでいるようだ。「自分はあまりドラマーにならないようにするというか、例えばこういうフレーズがあると いわれたときに、 ドラマーとしてそれは嫌だとか、あり得ないとかいう考えはなくなりました。こだわりがないわけじゃないんですけど、それ以上に試すことで 良くなっていく可 能性を拡げていくことのほうがすごく楽しい」

 米村自身にも手応えがある。「まず何かを生み出すのに、最初は個人から出発するいうのは、それ以前と変わら ないんですけど、 SETUNACREWSでやることになって、一曲一曲に対して求める深さが自分の中でも全然変わってきましたね。例えば自分の感性をしっ かり疑ってあげる 。そして自分の中で戦うことを繰り返して、どんどん掘 り 下 げていく 。自分自身を信じてあげるためにもね」

 その言葉を証 明するかのように、初ライブから半年も経たない2010年4月に1stミニアルバム『初出動』を発売し、ツアーを敢行。洗練されたサウン ドと完成度の高い パフォーマンスは、ライブごとにファンを獲得し、翌2011年に1stフルアルバム『communication』を発売。積極的に行 なっているワンマン ライブでは全公演をSOLD OUTさせていて、morphでも今年4〜6月に3カ月連続でワンマンを開催。そこで披露された新曲〈Bring Back Hz〉〈New Light〉〈STAR FITS〉は、ライブ会場に来た人だけにmusic.jpで 毎月1曲ずつ先行配信されるという新しい試みを行い、7月18日(水)には3曲トリプルA面シングルとしてリリースされる。

 この3部作は、共通して「過去」がテーマになっているというが、曲が誕生するきっかけは様々だ。例えば 「STAR FITS」は、昨年11月の仙台でのライブの帰り道、夜空の星を探しながら車を走らせた情景がインスピレーションの1つ。「過去」は懸命に生きた「刹那」 の結果であり、「未来」への手がかりでもあるだろう。

 シングル発売にともない、7月24日(火)からは約1カ月にわたる “SETUNACREWS TOUR 2012〈Triangle〉”がスタート。8月28日(火)のツアーファイナルには、赤坂BLITZでのワンマン ライブが決定している。言葉の端々には 大舞台へのチャレンジにも確かな自信が伺えた。

 「常に人間ですから欲がありますよね。思いっきり納得することはなかなかできない。“納得”という場所がも しあるとするなら、そ こに近づいていくことしかできないと思います。もちろんそれだけのために音楽をやってるわけじゃなくて、やっぱり聴いてくれた人に少しで も感情が涌いてくれたら嬉しいし、理想を言えば、人の心を救ってあげたいという気持ちでやっています」

 多くの可能性に満ちた彼らのライブをぜひ体験して欲しい。

official site:http://setunacrews.com/

2012.7.18 wed リリース!
2nd. Single
『Bring Back Hz /New Light /STAR FITS』
1.Bring Back Hz
2.New Light
3.STAR FITS
+Bonus Demo Track(※初回限定盤のみ収録)
■初回限定盤:SCSC-1002/¥1,500(税込)
■通常盤:SCSC-1003/¥1,260(税込)



Interview&text : Eiji Kobayashi


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