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 今年3月に2ndアルバム『ビバリーシックス青春白書〜オリジナル・サウンドトラック〜』を発売したChunky6(チャンキーシックス)。昨年の1stアルバム発表後に半年足らずで早くも巡ってきたチャンスに、“自分たちの主演映画のサントラを勝手につくってしまおう!”というコンセプトで制作されたこのアルバムは、架空の学園でくり広げられるさまざまなシーンに、ディスコ、ソウル、ファンク、ポップ、スカなど多彩な楽曲が盛り込まれ、笑って、泣けて、踊れる、楽しい1枚だ。ライブでの凝った登場シーンをはじめ、パフォーマンスには定評のある彼らにとって、「ただ一生懸命に曲を作ってアルバムに入れて発表しても、僕らっぽくない。というか、バンドの良さが入りきらなくて物足りない感じがした」。「プロデューサーや周りの人たちからもそういう声があったので、じゃあ俺らにしかできない作品をつくってやろうと」。

 そして決ったのが、ビバリーヒルズのような洋モノの学園モノ。偶然が重なって、アルバムのレコーディングは蒲田にある専門学校のスタジオで行われることになり、レコーディング科の生徒たちも一緒になって制作が進められた。「短期間で集中してスタジオにこもるんじゃなく、毎週学校に通って録るという初めての経験で難しい部分もあったんだけど、学園モノを学校で録るということになって、結果的にすごく良かったと思う」。実際、アルバムのオープニングや曲間には、〈〜登校〜〉〈〜デート〜〉〈〜カミングアウト〜〉〈〜バンドやろうぜ!〜〉〈〜渋谷行こうぜ!〜〉といったメンバーによる即興の“学園トーク”も多数挿入され、それでいて単なるフェイクではなく、一曲一曲のクオリティは抜群に高いという、コンセプトと彼らの持ち味がバッチリとハマったアルバムとなっている。最近は音楽配信の普及によって従来のアルバムというパッケージではなく、曲単位で買われることも多くなったが、「アタマから最後まで聴いたらライブを丸々1本観たって感じになる」という彼らの狙い通りの仕上がりは、ぜひアルバム全体で味わって欲しい。

 幼なじみや学校の先輩、メンバー募集などから集まって、Chunky6が現在の6名のメンバーになったのは2005年末ごろ。住む家もみな「チャリ圏内」で仲が良く、オンオフ限らず集まって、「男子高のノリ」と形容されることもある彼らは(バンド名はファミレスでの雑談でメニューからつけた)、2006年から横浜や渋谷を中心にライブ活動を展開。ソニーエリクソン&ソニーミュージック&MTV主催のオーディションに参加して圧倒的な得票数を獲得したり、club asiaの人気イベント「SUITE ROOM」にレギュラー参加し、メジャーアーティトとの共演するなど、そのエンターテインメント性にあふれるライブを体験した人にジワジワと“感染者”を増やしていったが、「最初の頃はダラダラやっていたというか、ライブ中も飲んでベロベロだったり(笑)、楽しければいいっていうような感じだった」という。そこからもうワンステップ上がるのには、プロデューサーとして迎えた「FLYING KIDS」のリーダーでもある伏島和雄氏との出会いが大きかった。「一番変わったのは、プロ意識ですね。自分たちの満足だけでなく、客観的な観点から、ライブも“ショー”としてしっかり見せる、楽しませることをつねに考えるようになりました」

 そして、その良さがベストのかたちで体験できそうなのが、7月27日(火)にmorphで満を持して行われる初のワンマンライブだ。正直、これまでは持ち時間の関係もあって、彼らの多様な引き出しが部分的にしか見せられていなかったとも言える。アルバムで発表してきた、1stでのストイックな楽曲へのアプローチと2ndの遊び心、それぞれの面をライブでは一緒に堪能できることを約束してくれた。「今回はほとんど全曲できそうだし、曲間にも僕らだけしかやってないようなネタというか、エンターテインメントの部分で魅せる要素、つまり自分たちがいまの段階でやりたいと思ってることを全部やっと詰め込めるステージになりそうなので、僕ら自身すごく楽しみだし、間違いなくいいライブになる!」  彼らが次のステージへ駆け上がる出発点としてのちに語られることになりそうなこのチャンスを観逃すことなかれ。

official web site : http://www.chunky6.com/


Interview&text : Eiji Kobayashi


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