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Pick Up Artist

Taichi
開花したインターナショナルな才能


 優しく包み込むようなボーカルで恋や別れの切なさを歌い、morph-tokyoをはじめ都内を中心にライブ活動を続けているシンガーソングライターTaichi。9月29日に全国発売された1stミニアルバム『〜約束〜僕の忘れられない人』がBillboard Japanの37位にランクインし、ウィークリーやデイリーランキングなどでもローソン・HMVの2位、セブン&アイの3位を記録するなど、急激に注目を集めている新人アーティストだ。  三重県出身のTaichiは、「田舎から外に出てみたいというのと、ハリーポッターが好きで、ああいう雰囲気の学校で勉強できたら楽しいかなという軽いノリ」がきっかけで、中学3年から単身オーストラリアに留学。寮生活をしながらインターナショナルスクールに通い、進学したメルボルン大学では、教育学部で音楽のスペシャリストを養成する資格を得て、21歳で帰国したという経歴の持ち主だ。

 音楽を始めたのも留学がきっかけ。「はじめ英語が話せないので、ギターが弾けたら友だちができるかなと思ったから」という単純な動機だったが、高校では作曲や編曲の授業を受け、アコースティックギターの弾き語りで路上ライブなどをしたり、「現地の大会に出て優勝することもあった」という。大学で進んだ音楽教育のコースも、それだけでは物足りず、卒業後すぐに日本での音楽活動を目指して帰国。

 「学部の先輩が日本のインターナショナルスクールで0TU1のGREGさんや青山テルマさん、MayJ.さんとお知り合いだったこともあって、先輩を通して日本の音楽業界の話をよく聞いていました。それで、だんだん日本の音楽シーンに憧れていったんです。音楽市場としてもオーストラリアよりはるかに大きいので、勝負するなら日本で挑戦してみようと思いました」

 帰国してから4年。転機となったのが、CDデビューのきっかけとなったネットTV「Power of Music」でのオーディションだ。大学で先輩から話を聞いていた0TU1のGREGと夏目ひみかが審査員で、今年5月に見事優勝し、2人のプロデュースによって『〜約束〜僕の忘れられない人』が完成した。「憧れていた人たちにプロデュースしていただいた作品なので、特別な思いがあります。9カ月くらい続いたオーディションの間に、夏目さんたちがすごく理解してくれて、僕の声が綺麗に響く音域だったり、どういう内容の歌と相性が良いかとか、客観的に僕のことを活かしてもらえるような曲に仕上げてくれました」。さらに第一線で活躍するプロの手が加わることで、意外な発見もあったようだ。「実は、もともと自分の声は嫌いだったんですけど、夏目さんと出会ってから、歌に関する意識や歌い方が変わったと思います。もっとちゃんと伝えないといけないなと」

 そして、改めて気づいたこともある。「僕の音楽は、はじめから聴く人がいて成立しているということです」。高校の頃から、友だちの誕生日や、失恋した友だちを慰めるため、自分の感謝を人に伝えるために曲をつくって披露し、それを喜んでくれることが自分の喜びでもあったTaichi。「だから、CDが出て、これまで直接知らなかった人からの反応や反響もいただいたり、中学で飛び出した三重県の人たちがすごく応援してくれてるのも嬉しいです。今支えてくれているたくさんの人たちに恩返しできるようになりたし、いろんな人の支えになれる曲を歌っていきたいと思います」

 先日はロサンゼルスでのライブを行うなど、すでにTaichiの目指す道は先へ進んでいる。「他のミュージシャンと絡むことで、自分の想像を超えるものが生まれる。その瞬間がすごい楽しいし、音楽って素敵だなと実感しています。これからもっといろんな人と一緒に作品を作っていきたいですし、この世界で行けるところまで行きたいですね」

 単身でいち早く海外へ飛び出て、日本に戻って世に出るきっかけを掴んだTaichi。今、彼は再び広い世界へと、自信を持って飛び立とうとしている。


Official Facebook:http://www.facebook.com/Taichi-335390153317041/


Interview&text : Eiji Kobayashi


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