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 「日本を元気に!!!」を合言葉に、自らをボーカル&エンターテイナーと称するボーカル、モリナオフミを中心とする4人組バンド、フラチナリズムが、10月27日に両A面シングル『幸せのキセキ/KAN&PAI』をリリースした。morphでも12カ月連続主催企画イベントを開催中で、見る人が歌って、踊って、笑って、そして少し泣ける。そんなエンターテインメント性の高いステージと、どこか古くさくもどこか新しさを感じる楽曲を武器に、「日本という飲み会を盛り上げる」と豪語する。昨年11月からは、八王子にある、夜に飲み屋街となる「八王子ロマン地下」で、実際に“流し”の活動も行ない、リクエストに応えた即興演奏で飲み会を盛り上げてもいる。「KAN&PAI」はそんな彼らの宴会盛り上げ代表曲だ。

 一方の「幸せのキセキ」は、JCNテレメディア八王子というケーブルテレビ局から開局25周年記念に依頼されて作ったという曲で、「KAN&PAI」とはガラリと曲調が変わって、人と人が助け合いながらひたむきに生きる人生を肯定する、ミディアムテンポの応援ソング。同局では、地元八王子のお店を訪ねて即興ソングを作って応援するという情報番組の1コーナーを担当する他、10月から放送がスタートした戦隊ドラマ「防災戦士マモルンジャー」にも出演するなど、「来た仕事は断らない!」という信条で、マルチな活躍を見せている。

 聞いてみれば、メンバーに八王子出身者がいるのでなく、ひょんなことから繋がった八王子との縁。さらにこのCD発売を機に、「年内に1000枚売るまで帰れま千?! 八王子共同生活」という企画を敢行。フラチナリズムのメンバー全員が1LDKに話題(?)のシェア生活を始めて、なんとUstreamでも中継するというリアリティ番組まで行っている。しかも生活に必要な物資は、ファンや地域の皆様からの支援だけという徹底ぶりだ(取材をした日にはやっと布団が届くと喜んでいた)。達成できなければ丸坊主になるのだという。

 ライブでは、もともと「マルチタレントになりたかった」というモリが思いつくアイデアをどんどんステージに投入。コントをやってみたり、最後は必ずふんどし一丁になったりと、一体何がやりたいバンドなんだ?!と訝る向きもあるかもしれないが、ちょっとまってほしい。話を聞く中で徐々にわかってきたのが、彼らの音楽にかける本気度だ。

 2010年に現在の4人体制になってから試行錯誤を重ねて、今のスタイルに辿り着いた彼らは、元々は今と違って「お洒落なロックやファンク」をやっていたのだという。技術はある。歌もうまい。でも、なかなか売れなかった。年齢も若くない年頃になってきて、どうするか考えた。それぞれに好きな音楽、やりたい音楽はある。でも何より「音楽で飯を食っていきたい」という強い思いが共通の思いとしてあった。

 「自分のやりたい音楽だけを貫き通すのがプライドなのか? そこに観客はいるのか?」 そして彼らが出した結論が、「音楽だけで飯を食うというプライドを捨てずに、余計な服は全部脱ごう」ということ。そこから、道が開けていったのだ。

 「それまでは音楽だけをお客さんに押し付けて“どうだ俺の音楽は!”っていうタイプのミュージシャンだった。でも今はお客さんが笑ってくれないと、歌ってくれないと意味がないと思っています。最近はSNSとかでお客さんの反応もダイレクトに分かるようになって、それを見てもっと面白いことを考えようとしたり、プロモーションもインパクトのあるものを考えたり、発想力がドンドン豊かになった。」とモリは語る。「それぞれのスキルはインディーズでもかなりのハイレベルな集まりなんだけど、それが全部80%の水準なのかもしれない。この世界は何か1つでも100%がなければモノにならないとなった時に、この僕らがもっている才能を無駄遣いしようと考えたんです。“才能の無駄遣い”で100%目指そうと。」

 無駄遣いしているその才能の片鱗は、彼らの音楽を注意深く聴けば分かる。「裏ではすごいことをやってるけど、普通のポップスに聴こえる。カッコイイことをやっても最後ふんどし一丁になって全部飛んじゃう。」でも、それでいいという。「最終的には僕らがもっと売れて有名になることが、お世話になった皆さんへの恩返し。」その思いを胸に、良い意味で周囲の期待を裏切りながら、“不埒な”リズムで貪欲に突き進んで行く。

オフィシャルサイト http://www.furachinarhythm.com

(ライブ情報)
12ヶ月連続イベント《無重力シンパシー》
第12弾 〜ラストシンパシー〜

2013年12月20日(金)
会場:morph­tokyo
OPEN/18:30 START/19:00
前売り/¥3000 当日/¥3500 (D別)

(CD情報)
両A面シングル『幸せのキセキ/KAN&PAI』
1.  幸せのキセキ(JCNテレメディア八王子開局25周年記念ソング)
2.  KAN&PAI
3.  KAN&PAI(カラオケver)

定価 1,000円(税込) FRCD­05




Interview&text : Eiji Kobayashi


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