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現在、フジテレビ系全国ネットで毎週火曜夜10時放送中のドラマ「みんな昔は子供だった」で挿入歌として流れる「ラズベリーパイ」。この曲を歌うのが、今回取り上げる久しぶりに現れた要注目のガールズバンド、中ノ森BANDだ。一見、まだあどけなさも残る女の子たちだが、その音楽を聴いてみると、洋楽テイスト溢れる本格的なギターサウンドにキュートでハスキーな歌声が絡み合う、単なるアイドルバンドとは一線を画した本格派なのに驚く。

どんなメンバーが集まったのかと聞いてみると、意外にも「音楽も、ビジュアルも個性が強くすぎて、最初は皆がまとまってやっていけるのか不安だったりもしました。」との告白。Vo.&Gt.の中ノ森文子(以下AYAKO)、Ba.のゆっこ、Gt.のともえ、Dr.ちいた、Key.しなもんの5人が親しんできた音楽も、ロック、メタル、ソウル、R&B、ラテン、ジャズ、クラシックとバラバラだ。でも、それは凝り固まった偏狭なこだわりではなかった。むしろ、お互いの個性を吸収しようと貪欲にぶつけることにより、メンバー同士で影響しあい打ち解けた。今では「一緒に音楽をやるのが楽しくてしょうがない。ひとりひとりが“音楽が好き”っていうのは共通していたから、仲間に出会ったことで、同じ目標に向かってバンドとしてもさらにグレードアップ」していけると皆気づきました。」

 2/23にデビューシングルとして発売される「ラズベリーパイ」は、ガールズバンドらしく、甘酸っぱくいじらしい女の子の恋模様を等身大で歌われている。AYAKO自身も、「自分でコンセプトを考えたけどやっぱり歌詞がかわいくて、ちょっとくすぐったいぐらい。歌っててキャーって興奮してきちゃう(笑)」というほどで、メンバーそれぞれが歌詞からイメージをふくらませて解釈を深めている。そして、それは「聴いてくれる人ひとりひとりも、同じように自分なりの解釈をして、ひとりひとりの恋愛に映して楽しんでほしい」ということだ。

 そして、このバンドの最大の特徴として強調しておきたいのが、その美しいメロディーだ。デビュー前ながら、すでに楽曲のレパートリーは豊富で、激しくパワフルなロックはもちろん、アップテンポなポップスからアコースティックなスローバラードまで、自在なAYAKOのボーカルと合わせて、聴くごとに多彩な景色が浮かび上がってくる。それは、まったく彼女たちの若さを忘れてしまうほどだ。実際、オーディエンスも同年代だけに止まらず、80'Sを懐かしむ30代から、耳の肥えた40代、50代の男性まで、ライブを重ねるごとに口コミでジワジワと層が拡がっている。だからこそ、彼女たちのライブをいち早く体験してほしい。

「『ラズベリーパイ』が最初のシングルだから、ミディアムな曲の印象を持たれるかもしれないですけど、ライブに来ると、イメージと違うこんな曲もやるのか、カッコいいじゃんとか、しんみりするとか、いろいろな姿を見てもらえるはずです。ほんとに全曲シングルにしてもいいぐらいって、自信もって言えるんですよ。どんどん新しい曲ができても、以前の曲をライブ時間に合わせるために削らなきゃいけないのが惜しいくらいなんです」

 とにかく、まずなにより彼女たち全員が、心の底から楽しんでるのがありありと伝わってくるのが嬉しい。音楽を通して他者とつながれる喜びをかみしめながら、その楽しさを伝染させる方法をもう手にしているのだ。「例えば、普段電車で隣り合ったり、街ですれ違う人たちって、知り合いでもなければ声掛けたりしませんよね。でも、こうして音楽を演奏して、歌うことで、みんなが一緒になって感動できる。それって、すごい幸せで嬉しいことだなって、いっつも思うんです。ライブはそれが一番近くで感じられるから」。AYAKOがそう言うと、メンバーも異口同音に「そうそう」「快感だよね」「醍醐味」「クセになる!」と声を上げた。「みんな演奏してる時に、こうやってしゃべってる時と全然顔が違うんですよ。撮影とかだとまだ緊張してコチコチなのに(笑)、ステージの上だとピョンピョン飛び跳ねちゃって、お互い目が合ったりすると、またそれが嬉しくて燃える」

「たとえばロックだからこうだとか、最初から決めてやるのは好きじゃない。今はまだ成長過程だから、いろいろ試行錯誤して、5人でいいものを作っていきたい。ほんとは不安なんですよー(笑)。でも、その不安があるから、よし、やってやろうじゃないか!って頑張る。だから、今、毎日が忙しいけど、すっごい楽しい」。今年ブレイク必至の中ノ森BANDから目を離すな。

bayFM 毎週木曜 24:00〜24:30 「中ノ森BANDのラズベリーSHOW、Yeah!」

デビューイベント2月19日(土)15時〜ラフォーレ原宿(入場無料)

Interview&text : Eiji Kobayashi


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